冒険家阿部雅龍 日本人初ルートによる南極遠征へ ラインホルト・メスナーが開拓したルートによる無補給単独徒歩遠征
100年前の探検家・白瀬矗(秋田県出身)が果たせなかった足跡を辿り、人類未踏ルートで南極点徒歩到達することを目的として いる阿部雅龍。その最終目標を達成するため、今回は日本人未踏ルートによる南極点到達を目指す。今回の遠征の実現により、 2019年に予定している最終目標ルート(白瀬ルート)を踏破できる可能性が高まる。現在、無補給単独による南極点徒歩到達の 達成者は世界で27人(アジア人での達成者は2018年1月の荻田泰永氏の達成例のみ)。最も一般的なノーマルルートと呼ばれる ヘラクレス氷河からのアプローチがほとんどだが、メスナールートを単独無補給で達成した人間は2人のみ。また、今回のルートでの 南極点到達は日本人としては前例がなく、阿部雅龍が日本人で初の挑戦者である。
<ルート詳細>
ロンネアイス棚氷(南極大陸海岸線)→南極台地→南極点
1989年にイタリア人登山家ラインホルト・メスナーがドイツ人冒険家 アルブド・フックスと共に世界で初めて徒歩による南極点到達を成し 遂げた際に使用したルート。世界ではメスナールートとして知られる。 無補給単独徒歩スタイルで必要な装備すべてを積み込んだ約 100kgのソリを引いて歩く。「無補給単独徒歩」とは、行程の途中で外 部からの物資再補給などを受けず、完全に一人きりで歩いていくとい うこと。極地冒険で最も困難であり、難易度が高い最高峰の手法と言 われる。
<阿部雅龍プロフィール>
1982年生まれ秋田県出身。秋田大学在学中より冒険活動を開始。 普段は浅草で人力車夫として活動している。 夢は、次世代を育成する冒険学校を地元秋田に設立すること。 著書に『次の夢への一歩』(角川書店学校推薦図書)がある。 ―これまでの冒険歴―
2006年南米大陸単独自転車縦断
(2010~2016年も様々な冒険活動を行う)
2017年リキシャジャパントラバース (人力車を引いて全国の一宮を参拝する旅) 2018年リキシャAKITAトラバース(人力車を引いて地元秋田を一周する旅)